印鑑の自動押印とは?メリットとリスクについてご紹介

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印鑑の自動押印とは?メリットとリスクについてご紹介

「契約書ごとに印鑑を押すのが手間だ」と感じる企業に向けて、国内では自動押印ロボットの開発が進んでいます。しかし契約書に自動で押印することには、法的なリスクも存在するのです。

この記事では自動押印サービスの概要と注意したい事、印鑑を使わずに締結できる電子契約書について解説します。

 

印鑑を自動で押印するサービスが登場

国内で、契約書に自動で押印するロボットサービスの開発が始まっています。2020年3月からサービスの提供がスタートしており、企業の注目を集めています。

 

※参照:日経ビジネス「話題の『自動ハンコロボット』、開発担当者に聞いた真意」

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00002/121800976/?P=1

 

ロボットが印鑑を自動で押印

人が印鑑を持つようにロボットのアームが印鑑を持ち押印してくれるロボットは、月額契約で導入可能です。もちろん印鑑はシャチハタに代表される浸透印ではなく、ロボットが自動で印鑑に朱肉を付けて押印します。

押印する時も、まるで人が印鑑を押すように「押し付ける」動きをするため、人が押したものと遜色ない仕上がりになるのです。

 

複数枚ある契約書にも押印できる

契約書は、約款も含めて複数枚に及ぶものも珍しくありません。複数枚ある契約書も、ロボットは自動ですべてのページに押印できるようになっています。

 

ロボットのアームが人の手のように契約書のページを捲って押印するため、人が数十ページに及ぶ契約書の押印に時間を割くことがありません。今まで押印作業に時間を取られていた社員にとって、大きなメリットとなるでしょう。

さらに自動押印ロボットは、押印と同時にスキャンする技術まで持っています。つまり社員がコピーを取る必要もなく、スキャンデータの保存まで自動で行ってくれるのです。

 

人にとってどのようなメリットがあるのか

自動押印ロボットの導入は、単純作業の削減というメリットがあります。「契約書に印鑑を押す」「契約書をスキャンする」という作業は契約業務で必要ですが、経験やスキルはほぼ必要とされません。自動押印ロボットは、そのような「社員がやる必要がない作業」を肩代わりするツールとなります。

1つや2つ印鑑を押す程度なら負担になりませんが、数十ページにもおよぶ契約書や押印業務が多い社員にとっては、押印作業は大きな負担となっていました。自動で押印するツールがあれば、その分契約内容の話し合いなど「人がすべき仕事」に注力できます。

 

なぜ自動押印サービスが生まれたのか?

自動押印サービスが生まれた背景の1つにはRPAといわれる、「ロボティック・プロセス・オートメーション」の普及があります。RPAとは働き方改革が意識されるなか、ロボット技術で社内の事務作業を軽減させようという取り組みです。

 

現在の自動押印ロボットは1回につき約1分と、高速で印鑑を押すものではありません。しかし社員が帰った夜中に押印作業をロボットに任せることで、社員の負担軽減につながります。

また、もう1つには日本特有の「印鑑」という文化があります。国もペーパーレス化を推進しているものの、企業によってはなかなか導入が進みません。印鑑は紙媒体の契約書に欠かせませんから、そのような印鑑文化の中で、ある意味仕方なく生まれたサービスといえます。

 

印鑑を自動で押印しても法的に認められるの?

ロボットが自動で押印するようになれば、誰も見ていないところで契約書に印鑑が押されることになります。そうなると気になるのが「印鑑の証拠力」ではないでしょうか。

 

自動押印は企業の「自己責任」となる

2020年4月時点では、自動で押印された印鑑が有効かどうかは明確に定義されていません。自動押印ロボットを導入する場合は、あくまでも企業の自己責任となっているのが現状です。

 

基本的に、契約書に押印があれば正式に契約が成立した文書である、というものが裁判所の基本的な考え方です。しかし、押印は「本人やその代理人が行う」という事が前提となっています。そのため押印したものがロボットとなれば、有事の際どのような法的見解になるかは予想ができません。

 

契約書に印鑑を押す権利がある人とは

社内で契約書に押印できるのは、契約書の代表者とその代表者から委任された人物です。

押印でもっとも望ましいのは、契約者本人が印鑑を押すことです。しかし企業同士の契約では代表取締役の名前を記載することが多く、代表取締役本人が全て押印することは不可能に近いでしょう。

そのため多くの企業では、代表取締役から委任された従業員が代理で押印するケースが珍しくありません。また、裁判所でも代理人の署名や押印は認めています。

 

印鑑の自動押印にはリスクもある

紙媒体の契約書では、印鑑が非常に重要視されます。上記でご紹介したように、自動押印ロボットには単純作業を任せられるメリットもありますが、人間が押印していないことによるリスクも持っています。

いくら業務を効率化したい企業でも、法的なリスクがあれば導入を躊躇する企業が多いのではないでしょうか。

 

そもそも印鑑は紙媒体の契約書にのみ必要であり、電子上で行える契約には必要ありません。「手間になる押印作業を省きたいが、法的なリスクは侵したくない」という場合、電子契約書への導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

「押印が手間」と感じるなら電子契約書のご検討を

日本では契約において印鑑が重視されてきましたが、世の中のIT化に伴い印鑑不要の契約方法が登場しました。電子契約書というサービスを使えば、紙や印鑑、肉筆での署名が必要ありません。契約の取り交わしにかかるコストを削減し、さらにスピーディーになるのです。

「毎日何十枚もの契約書に印鑑を押すのは大変だ」と感じる企業は、ぜひ電子契約書の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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