Web約款の利便性とは?民法改正に要対応の取引例も解説

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Web約款の利便性とは?民法改正に要対応の取引例も解説

契約書などで目にする約款ですが、管理や保存が何かと難しいものです。

確認しようと思った時になかなか見つからないなんてことも多いのではないでしょうか。そんな時に便利なのがWeb約款です。

今回はそんなWeb約款の利便性や、民法改正によって新設された定型約款にあたる約款について解説いたします。

 

約款とは

約款とは、事業者が不特定多数の消費者と取引する際に、同じ内容について提示する契約に関する条件のことです。約款は、あらかじめ契約内容の細目が定められており、それにより事業者と消費者の双方にとって合理的な取引を行うことを可能にするものです。

2017年に改正民法が制定され、120年振りに約款についての規定が明確化され、定型約款が新設されました。定型約款は前提として、定型取引において用いられるものです。

定型取引とは、主に事業者などが不特定多数の者に対して行う取引で、内容の一部またはそのすべてが両当事者にとって合理的である必要があります。また、定型取引の一方の当事者が、約款を契約内容とすることを目的として作成・所持されている必要もあります。

 

Web約款とは

Web約款とは、インターネットを介し、パソコンやスマートフォン、タブレットなどで約款を閲覧できるものです。従来の書面での約款に比べて、利便性の高い約款であるといえます。どのような利便性があるのか、以下で紹介いたします。

 

いつでも確認できる

Web約款は、インターネットを通じてPDFなどの電子データとして保存されます。そのため、パソコンやタブレットなどからいつでも閲覧・確認を行うことができます。保管の必要が無く、約款の文書を探す手間が省けるほか、紛失の心配もなくなるメリットがあります。

 

閲覧しやすい

Web約款は電子データでの保存のため、文字の拡大などの操作を自在にすることができます。検索機能やナビゲーション機能を使用することで、知りたい情報をすぐに確認することができます。そのため、従来の書面での約款に比べて情報が検索しやすく、更に閲覧しやすいといった特徴があります。

 

定型約款に当たる取引例

2017年に民法が改正され、定型約款が新設されました。Web約款が用いられる取引の中にも定型約款に該当し、民法改正への対応が望まれるものが存在します。以下では代表的な取引について解説いたします。

 

預金規定・証券総合サービス約款

預金取引や証券取引は、証券会社や銀行が不特定多数の消費者に対して行う取引です。そのため、定型約款の定義である不特定多数要件を満たすものと考えられます。また、約款を使用することで、大量の取引を迅速かつ正確に行うことが可能になり、コストの削減にも繋がります。消費者にとっても平等で迅速なサービスを利用できるため、双方にとって合理的だと判断されます。そのため預金規定・証券総合サービス約款は定型約款に該当します。

 

保険約款

保険約款は、保険会社が不特定多数の消費者に対して取引を行い、契約を結ぶ際に用いられるため、定型約款の定義である不特定多数要件を満たすものと考えられます。保険取引も大量の取引が想定されます。そのため、約款を利用することで、大量の取引を迅速かつ正確に行うことが可能になり、コストの削減にも繋がります。消費者にとっても平等で迅速なサービスを利用できるため、双方にとって合理的だと判断されます。また、保険取引は、各契約者が公正な条件で加入することを前提としているため、条件が画一的であることで取引制度が成り立っているともいえます。そのため保険約款は定型約款に該当します。

 

ソフトウェア利用約款

ソフトウェア利用約款は、販売供給元の企業が、不特定多数の利用者に対して取引をする際に用いられるため、定型約款の定義である不特定多数要件を満たすものと考えられます。また、ソフトウェア利用取引を画一的なものとすることで、迅速かつ正確に取引を行うことが可能になり、コストの削減にも繋がります。利用者にとっても平等で迅速なサービスを低額で利用できるため、双方にとって合理的だと判断されます。そのためソフトウェア利用約款は定型約款に該当します。

 

消費者ローン契約書

消費者ローンは貸金業者や金融機関が不特定多数の消費者に対して取引をするものであり、そのため消費者ローン契約書は定型約款の定義である不特定多数要件を満たすものと考えられます。また、取引を画一的なものとすることにより、貸金業者や金融機関は貸出に関する事務作業などを定型化することが可能になり、迅速かつ正確な取引の実現やコストの削減に繋がります。消費者にとっても平等で迅速なサービスを利用できるため、双方にとって合理的だと判断されます。そのため消費者ローン契約書は定型約款に該当します。

 

まとめ

Web約款は書面の約款に比べて利便性の高い約款です。民法改正により、Web約款が用いられる取引にどのような影響が及ぶのかについてもしっかり把握しておくことで、取引の際のトラブルを防ぐことができます。

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