契約書における条項の書き方や用語などの基本をわかりやすく解説

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契約書における条項の書き方や用語などの基本をわかりやすく解説

若いビジネスパーソンであれば、上司から突然、「契約書」をつくるよう指示されて困惑した経験があるのではないでしょうか。

法務に関連した職種に限らず、営業担当者や開発担当者などでも契約書の基礎知識を持っておくことは必要です。契約書の作成は、会社の損益にもコンプライアンスにも関わることなので、間違いが許されません。

そこで、今回は契約書における条項の書き方や用語などの基本、そして近年注目されている電子契約書の特徴についてわかりやすく解説します。

 

契約書の条項の書き方

契約書の「条項」は「第1条」「第1項」のように書きます。これは国会がつくる法律と同じ構成になっています。

契約書の「構造」を紹介したうえで、内容について詳述していきましょう。

 

契約書の構造

 

契約書は、次の6部で構成されています。

 

*タイトル:「売買契約書」や「業務委託契約書」「雇用契約書」といった、契約の性質を表した名称を記載します。

*前文:契約の当事者の名称を書き、両者が「契約を締結する」と宣言します。

*内容:契約書の条項を記載します。詳細は後述します。

*あとがき:「契約書を2通作成し、それぞれに当事者が署名、記名、押印して1通ずつ保有する」旨を記載します。

*契約締結日:契約を締結した日を記載します。

*署名(もしくは記名・押印):当事者が署名、もしくは記名・押印をします。

 

契約書において最も重要なのは条項

契約書において最も重要なのが、条項です。そもそも契約書を作成・締結する目的は、なんらかの義務もしくは権利の発生です。その発生した権利・義務について、当事者同士で合意をした証として契約書を締結するのです。

例えば、当事者Aが当事者Bに、業務を委託し、業務委託契約書を交わすとします。このとき、最も重要なことは、AがBに業務を委託して、Bがそれを受託することです。

条項には「重要な内容を先に書く」原則があるので、第1条で「AはBに業務を委託し、Bはこれを受託する」と書きます。業務の受託が、Bの義務です。次に重要なことは、業務内容なので、第2条にそれを書きます。

その次に重要なことは「報酬」なので、報酬額や支払い方法、支払い時期を第3条以降に書きます。報酬を支払うことが、Aの義務です。

その他に禁止行為や秘密保持、損害賠償、契約の解除方法などに関する文章をつくり、「第○条」と記していきます。

 

契約書の条項に関する用語

契約書の条項を書くには、いくつか専門用語を覚えておく必要があります。

 

条・項・号【じょう・こう・ごう】

 

条項は「条・項・号」で文章を整理していきます。

例えば、次のように書いていきます。

 

第1条・・・

第1項・・・

第1号・・・

第2号・・・

第3号・・・

 

第2項・・・

第1号・・・

第2号・・・

第3号・・・

 

第2条・・・

第1項・・・

第1号・・・

第2号・・・

第3号・・・

 

第2項・・・

第1号・・・

第2号・・・

第3号・・・

 

但書【ただしがき】

 

但書は、条項の書き方のテクニックのひとつです。但書は、直前の文章の内容を覆すときに使い、例えば次のように書きます。

 

本契約の有効期間は○年○月○日から△年△月△日までの1年間とする。但し、期間満了の1カ月前までに当事者から特段の申し出がなければ、1年間更新し、以降も同様とする。

 

「但し、」以降の文章が但書です。

 

甲・乙【こう・おつ】

契約書は簡潔に書くことが望ましいので、当事者名を「甲」や「乙」と呼ぶようにします。例えば株式会社AとB株式会社が契約を結ぶとき、条項に次のように書きます。

 

株式会社A(以下「甲」と呼ぶ)とB株式会社(以下「乙」と呼ぶ)は、以下のとおり業務委託契約を締結する。

 

契約書の前文でこのように記しておけば、第1条から早速、「甲は乙に対して業務を委託して、乙はこれを受託する」と書くことができます。

 

条項記載に便利な電子契約書システム

新人社員が入社したら、社会人として契約書の意義や契約内容については教えたほうがいいでしょう。とくに契約書において条項は重要な部分で、条項の記載スキルを身につけることも大切です。

ただし、契約書の構造は決まっていますので、上司が手間をかけて「書き方」を教える必要はありません。

近年、契約書の作成・締結がスムーズに行えるとして普及し始めているのが電子契約書です。電子契約書システムの特徴と無料の雛形との違いをご紹介します。

電子契約書は「自社仕様」にできる

電子契約書システムに搭載されているひな形のことを「テンプレート」と呼びます。電子契約書システムでは、このテンプレートを自社仕様にできます。

経営者や法務担当者や管理職がテンプレートをしっかりチェックしておけば、新人社員でも、法務未経験者でも、正しい条項を書けるのです。

また、電子契約書を導入すれば、契約書づくりが苦手な社員が「自習」することも可能です。電子契約書システムには、さまざまな種類の契約書のテンプレートが入力されているので、社員はそれを見て契約書の書き方も学べるでしょう。

ネットでダウンロードできる無料の雛形には注意

コストをかけて電子契約書システムをわざわざ導入しなくても、インターネット上には契約書の条項のひな型があふれています。これを無料でダウンロードすれば、契約書を書くことも可能です。

しかし、ネットから契約書の条項をダウンロードするのはとても危険です。なぜなら、条項が「正しい保証」がないからです。

例えば、ダウンロードしたひな形に甲と乙が入れ替わっているミスがあったら、それを発見するのは至難の業です。もし甲と乙が入れ替わったまま契約書を締結してしまったら、トラブルにつながってしまうでしょう。

 

電子契約書システムを導入して契約書づくりを効率化しましょう

契約書において、条項は「本文」であり「取引内容そのもの」です。契約書は法律行為や経済行為のスタート地点になるので、その条項が間違っていたら大きなトラブルを引き起こすことになるかもしれません。

どの企業も、業務のIT化を推し進めているはずです。契約書づくりは、最も電子化しやすい業務のひとつです。電子契約書システムの導入を加えることをおすすめします。

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