契約書における合意管轄条項とは?記載方法や注意点について説明

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契約書における合意管轄条項とは?記載方法や注意点について説明

契約書条項の中には合意管轄を定める「合意管轄条項」というものがあります。具体的な業務内容や報酬といった契約のメインとなる部分ではありませんが、万が一トラブルが起こったときに大切な項目になります。そこで本記事では、合意管轄条項がどのようなものであるかということや、合意管轄条項を定める場合の注意点について説明します。

 

契約書における合意管轄条項とは

契約者間で発生したトラブルにより裁判に発展した場合、どこの裁判所で争うかを定めた文章がこの条項です。争う地域を契約者同士で合意した上で約束を締結することから、「合意管轄」という言葉で表されます。

この条項が定められていなければ、裁判が行われる地域まで出向いたり、弁護士に対して出張費や日当を支払わなければならなかったりするため、裁判にかかるコストが増えてしまいます。

そのため、契約を結ぶ際は、会社にとって不利な地域が指定されていないかを確認することが重要です。

 

合意管轄条項の記載方法

実際にこの条項に記載する文言は、「この契約で起こった一切の争訟は、○○裁判所を専属管轄裁判所とする。」といった内容にするのが一般的です。

どの地域で争うかは、お互いが納得した上で定めていくようにしましょう。

 

相手とうまく交渉することが大切

合意管轄条項があなたにとって不利にならないようにするためには、契約相手とうまく交渉することが大切です。ここからは、この条項について、相手とうまく交渉する方法について説明します。

 

契約書はできるだけ自社で作成する

契約書の作成を相手に任せてしまうと、あなたにとって不利な条件で合意管轄条項が定められてしまう可能性が高いです。

そのため、できるだけ自社で契約を作成することで、あなたにとって都合のよい合意管轄を記載できるようになります。その際、この条項以外の条文についても、できるだけあなたに有利な内容にすることで、さらにビジネスを進めやすくなることにつながるでしょう。

 

契約書を相手が作成した場合の対応方法

契約によっては、条文を相手側が作成する場合もあります。その場合、相手にとって不利益が最小限となる地点を定めている可能性が高いです。

管轄を変更してもらうよう、相手に申し出ることもできますが、あなたが仕事を受注する側になっているなど、当事者同士の上下関係によっては変更が認められないこともあります。

そのため、争う地点について「訴えられる側の本社がある地域を管轄する裁判所を、専属的合意管轄裁判所とする」といった内容にするなど、お互いが妥協できるような文言を提案すると、受け入れてもらえる可能性が高くなるでしょう。

 

合意管轄条項を定める場合の注意点

この条項を定める場合、いくつかの注意点を理解しておくことで、適切な契約書を作成できます。ここからは、この条項を定める場合の注意点について、詳しく説明します。

 

裁判の管轄は第一審しか指定できない

この条項で定める地域は、第一審しか指定できないという決まりがあります。そのため、簡易裁判所や地方裁判所であれば条文に指定できますが、高等裁判所や最高裁判所を争う地点として定めることは認められていないので、注意が必要です。

 

「専属的」合意管轄裁判所を定めているか

合意管轄を定めるときの例文の中に「専属的合意管轄」という言葉を使用しました。もちろん「○○裁判所を第一審の合意管轄裁判所とする」と記載しても問題ありませんが、その場合は指定した裁判所以外の地域でも争えるようになってしまいます。

そのため、トラブルを論争する地域を限定したいのであれば、「専属的」な地点を定めるようする必要があるのです。

 

契約に合意管轄条項が定められていない場合

これまで、条項を定める際にどの地域を争うべき場所にするかについて説明してきました。しかし、合意管轄条項は契約を結ぶ上で必ずしも制定しなければならないものではないのです。

そのため、当事者同士の所在地が同じ地域である、その地点以外で争うという例外規定を設ける必要がない、などの状況であれば、わざわざ契約書に合意管轄条項を盛り込む必要はありません。

また、合意管轄条項が制定されない契約の場合であっても、法律で定められた地域によって争う場所を定められるため、この条項がないからといって、裁判所を指定できなくなるわけではありません。

 

合意管轄条項についてよく理解して契約書を作成しよう

本記事では、契約書における合意管轄条項について詳しく説明しました。

スムーズに取引を進めていけるのが理想的ですが、万が一のトラブルに備えて、あらかじめあなたに有利な合意管轄を定めておいた方が、思わぬ支出や時間を最小限に抑えられるようになります。

とはいえ、合意管轄条項を定めず、契約書の文章を少なくすることで、相手の警戒心を和らげることにもつながるため、合意管轄条項を制定する必要性をよく考えた上で、契約書を作成しましょう。

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